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〆そろそろ名前出す

別にそいつが人間じゃ無いわけじゃない。
時々そいつが「人間は解らない」と言うけれども、だ。

そいつは高校に上がってから一緒になった。
別に誰とつるむわけでなく、ただ呆然と毎日椅子に座って空を見ているだけで。
何をする訳でも無く、ただそこに居るだけだった。
苛められていたからじゃない、そいつがそう望んだからだ。


その、出来上がった空気が嫌いだった。


誰しもがそいつが一人で居ることを認知しようとしている。
そいつすらもが一人で居ることを認知しようとしていた。

それは、悪いことじゃなかった。



(望んで一人であるならば、俺もわざわざここまで不快感に苛まれる事は無かったんだ畜生)


でもそれはそうじゃなかった。
ただそいつは『知らなかった』だけで、知らない事すらを認知しようとしていた。







「おい」


話しかけ方は突然で、我ながら乱雑であったと反省しているつもりだ。

それでもそいつは初め、無視をしたんだからおあいこだろ。


「おいって」

漸く此方を向いたそいつは真っ白で、悪いと思っていた目付きはただ眠いだけなんだと一瞬で分かった。


つり上がった目を想像していたんだけどな


「…」
「…」



話しかけたは良いけど何を言えば良いのか解らない。

あー、えーっと、と少し言葉を濁らせて、気づけば周りの視線を集めている事に気づく。
当たり前だが、居心地が悪い。



「あー…ちょっと、来て、下さい」

「…ああ」





野郎二人で屋上だなんて、泣けば良いのか笑えば良いのか


「か、風が気持ちいなー」

棒読みにも程があるだろうと当時の自分に掴みかかりたい。
けど、本当にこうだったから今更ダメ出しなんかしない。

そいつは、そうだなと言ったかどうか。


それでも俺はわかる。

そいつはそれを『知った』。
少し不思議そうに首を傾けた。
自分の髪がくすぐったくて笑ったかもしれない。
確か当時のそいつは笑うことを知らなかったのでそれはあり得ない。
そんな事を捏造したので、やっぱり人の頭は曖昧に良いように作られてるらしい。

あるいはそうであって欲しかったのか




どっちにしろ、当時の俺には解らなかったんだけど。



「それで、私に何のようだ」

ごもっともだ。

俺はそいつに別に用は無かった、いや、有ったけど有って無いような物だった。
「いや、そんな、大したもんじゃ、無いような…ははっ」


そいつは、「そうか」と呟いただけで、教室にいる時みたいに空を見上げた。




「空、好きなのか?」


それは、ただの疑問。
教室に居た時から感じていた物で、それをぶつけただけ。



「すき」

別に言い切ったわけで無いのはすぐに解った。
間違いなくそいつはそれを呟いただけで、初めて聞く単語を噛んで、味を確かめていた。


「そうだな、『すき』かも知れないけれども

それは稲島が私に向けた『好き』とは違うのかもしれない



それでも私はもしかしたら空が珍しいだけで
それを確認しているだけかもしれない


そうすると、『すき』では無いのかもしれないな」

「イナシマ?」

「いや、すまない」と続けられ、沈黙。



空が珍しいって

幽閉されたお姫様じゃあるまいし



そう思ってそいつの背丈やがたいを確認して吹き出しそうになったのを覚えていた。
後にそれは吹き出すどころか、胸にどろどろとした感覚を残す『現実で』あると知るのだが
、まあ今は良い。

(無知は罪とはよく言ったもんだ)


本当に幽閉されたお姫様だったんだから




「じゃあ、此処に来れば良いじゃんか」


教室なんかに幽閉されてないで


「俺も来るし」


そいつは本当に驚いた顔で、一度空を見上げ俺を見た。



「そうだな

此処は、『すき』だ」












「カナ」
「っわっ!!何だよいきなり!!」
思い出に耽っていたらいつの間にかそいつがいた。
顔が近く、思わず後退りをする。

「カナ、メロンパン」
「ん、ああ、くれんの?」
「いや、美味い」



…何だよその報告バカじゃねえの!!


腹がたつからそいつからメロンパンを奪ってもしゃもしゃ食ってやった。
「あ…」と何か聞こえたが無視だ無視。


「あー確かに美味かった!!ごっそーさん!!」

文句ありげに見てきたそいつに何だよと一蹴して、俺は空を見る。
釣られてそいつも空を見上げて、あれっと思った。


「最近お前空見てないな」

それはあの時と同じで、ただの疑問だったが、あの時と違い、そいつはふと表情を緩め

笑った。








「お姫様はやめたんだ」








 ̄ ̄ ̄ ̄


おなかすいた
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可哀想に・・・迷い込んでしまったんですね(含笑
キリの良い数字はしろい感謝祭です
こんな奴

白炉飴白

Author:白炉飴白
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